※内容が内容なので適度にフェイクを入れています。
こんにちは、じぇんとるです。
内容が内容なのでゲームもアプリの名前も出しませんしイメージに繋がりそうなサムネも出しません
ぶっちゃければ私の友人に起きたネットストーカーのお話です。
昨今のネット環境はゲーム、アプリの機能のすごさから遠くの見知らぬ誰かとより簡単に、より仲良くなりやすくなっています
ゲームしながら複数人とVC、しかもそれが攻略などに使えるくらい信頼性のある使い方もできるしゲーム配信なんてもの珍しくもなんともありません
ゲームという共通のホビーを元に、見知らぬ誰かと会話をしながら遊ぶというのはそりゃもうドキドキして楽しいものです、それが気の合う相手であればなおの事。
ただそれが常に楽しい出来事になるかと言われればそうでもなく・・・
「35件の通知があって反応が遅れました」とその人は言った
ある日ゲームのフレンドさんとチャットで会話をしていたところ、変なタイミングで反応が止まった。
会話の内容なんて実にくだらないものだったから覚えてないけど、普通にやり取りをしていて明らかに会話の途中でフレさんの反応がなくなった(名前は仮にAさんとしておく)
『あれ?スベッたかしら?私何気に障ることを言ったかしら』と不安になっていたところ、15分くらいした頃やっと反応があった。
「ごめんAさん、なんか変なこと私言っちゃったかな?」
「いえそんな・・・!ちょっとスマホに連絡が来てて、返事書いてたらチャット見逃してたんです、ごめんなさい」
あらあらスミにおけない話かしらと軽い気持ちとおっさん根性で
「なになに?浮いた話かしら?」と聞いたら少しだけ間があって
「いえ・・・その・・・ちょっと通知が多くて」
「へぇー、グループかなんか?」
「いえ・・・その・・・一人の人から、35件ほど」
「・・・急ぎの用事?」
「いえ・・・私から返事がないと、ずっと届くんです」
「・・・は?」
軽い気持ちで聞いたこのチャットが、Aさんを苦しめる一連の出来事を知るキッカケでした。
不特定多数VCの誰か
ただ事ではない―
どこまで聞いていいかわからないけれど、慎重に話を聞いてみる事に。
まず相手は何者なのかと聞いたところ、誰なのかわからないとAさんは言う。
半年ほど前ゲームで固定メンに呼ばれてVCに入ったところ、固定メンツだけではなく不特定多数の人が会話しているゲーム内イベントだった。
その後見知らぬ人から連絡が来るようになったというのだ。
その人曰く「この前のイベントで一緒に遊んだよ」とのこと。
「聞く限りだとその時に来ていた誰かっぽいけど、アカウントから誰かわからないの?」
「わからないです・・・そのアカウントも知らないアカウントで」
推測の域は出ないけれど、その時参加していた誰かがAさんに狙いを付けて別アカを使って声をかけた・・・というところだろうか。
しかし、自分の素性も詳細に明かさず一方的にコンタクトを取ってなんのメリットがあるんだろう。
そんな風に考えていた頃の私は、まだ相手の事を欠片も理解できていなかった。
行為はエスカレートしていった
固定メンツの知り合いかも知れないという事もあって、最初こそ日常会話をしていたのだけれど、段々とすがるような重みのある内容(『助けて』とか『君しかいない』とかおおよそ知人程度の相手には話さない内容、しかも具体性がない)になっていき、それが夜討ち朝駆けで時間を選ばず送られてきたとのこと。
ある程度はそれに対して返信をしていたが時間によってはできないタイミングもあったし何より内容も内容だ、返事も多少遅れるしそもそもしづらくもなっていく。
しかしそんなAさんの状況や心情なんてお構いなしに、ストーカーの行為はエスカレートしていった。
(ここから相手の呼称をストーカーとさせてもらいます)
ある日、スマホの通知画面に画像が表示された、それはウェブ上では記載できないいわゆる卑猥な画像。
最初は何が起きたかわからずアプリを開くも、そんな画像はなし。
見間違えたのかも・・・とその時は気にしなかったけれど、その後何度も同様の状況が発生する。
その度に恐怖と不快な思いをし、確認をしに行ってもそこには何もない。
「そういうの送らないでほしい」というも「なんのこと?」と言われる。
だが日ごと夜ごとのメッセージはやまないし、その行為も止まらない。
Aさんは追い詰められ、なんとかしようと対策を講じたが・・・
ブロックは無駄だった、警察も無駄だった
こんなにもたくさんのメッセージが来て、しかもそんな画像まで送られれば神経も磨り減るというもの。
「申し訳ないけど・・・」という気持ちもありながらAさんはブロックをすることに。
ブロックをすれば当然ながら連絡は来ない、少しだけ静かな生活が戻ってきた。
けどそれも2日も持たなかった。
『なんで返事くれないの?』
『なんで返事くれないの?』
『なんで返事くれないの?』
見知らぬアカウントだったけれど、メッセージを見ればそれがストーカーであることは一目瞭然だった。
逃げられない・・・そう思ったAさんは我が身を守るため警察に相談に行く。
大ごとにはしたくなかったけれど、せめて相談できる相手がほしかった。
けれど相談に行った警察はAさん曰く億劫そうにこう言ったそうだ。
「少し連絡が多いようには思うけど、あなたも会話してるし・・・その卑猥な画像?というのもここにはないので、実際そういうことがあったとこちらが確認できない以上はなんとも・・・返事をしなければいいんじゃないですかね?なにか実際にされればまた教えてください」
Aさんの勇気は、雑談で終わった。
狙われやすい人に罪はあるのか
これはこの一連の出来事の後に聞いた話だけれど、Aさんはリアルでも同じようにつきまといにあったことがある。
詳細は省くが怪我を伴うレベルの危ない目にあったそうだ。
(警察には届けたけれどその傷害の犯人については見つからず)
別にAさんが特別愛想を振りまいたり、誤解を受けるようなそぶりをするタイプではないと私個人は思う。
ただ、なんというかそういうのを引き寄せてしまう人なのだろう。
誤解を恐れず言えば、隙が多い人だとは思う。
(この辺について何故そう思ったかについては後述する)
けれど、だからと言ってそれがだれかにつきまとわれていい理由にもならないし、そもそもそんなことがあっていいわけもなく。
Aさんはリアルの一件を友人に話したが「自意識過剰では?」「ちゃんとしないのも悪い」と言われ、それから何があっても「自分が悪いんだ」と考え、今回の記事の内容も今まで警察以外に相談できなかったという。
(警察の反応でさらに人に言う気がなくなったというのもあるそうだ)
それだけならまだしも、この周囲のやりとりからAさん自身の認識もずれてしまう。
『私も悪いかも知れない』という思考が状況を悪化させた
何か問題が発生した時、「自分にも問題があった」と考えるのはなにもおかしなことではない。
どんなことでも「相手が悪い、状況が悪い、私は悪くない」と考える人よりはるかに考えが深く、よい判断をしていると言えるだろう。
けれどそれに付けこむ人間がいた場合、それは困った状況を生み出す。
今回の件、傍から見れば明らかに問題はストーカーだけにあるのだが、それらの行動にもどこか「私にも問題がある」と思っている節がAさんにはあったのだ。
それは前述の友人とのやりとりで、その考えがより凝り固まってしまった。
Aさんはこの件を話しながらしきりに「でも私もちゃんとしなかったんだから悪いんです」「本当に緊急で、それを見過ごしていたら申し訳なくて」と、相手をかばうような言動を取っていた。
それは相手を思いやる気持ちも多少はあるだろうけど、「自分にも問題がある」という自責の念をAさんは持っていたのだろう。
だからこそそんな不審な連絡にも丁寧に反応をしていたし、「自分にも問題があるのだから」と誰にも相談もできずに今日に至ってしまったようだ。
何度もいうけど、「自分にも問題がある」という考え方自体は素敵なことだと思う。
全てが全てそうではないにしろ、自分に問題を見つけ改善しようという姿勢は美しさすらある。
けれど今回それが色々な意味で状況を悪化させてしまったのも事実だけれど。
『反応があるからし続ける、反応があるまでし続ける』という破滅的思考
かくしてAさんはその状況に不快感と恐怖感を感じながらも、「適度に反応をする」という対策しか取れず、ただただ日ごと夜ごとにくるその連絡に怯え疲れていくという生活をし続けていたそうです。
反応さえ、返事さえすれば波は収まる―
けれどそれはどこか場当たり的な、その場しのぎの対応にしかなっていないこともAさん自身理解はしていました。
いつ来るかわからない、どこまで返せば満足してもらえるかわからない連絡に気を張る生活・・・。
うたたねをしてしまい、起きれば数十件の履歴と卑猥な画像。
反応の内容をしくじれば怒号とも慟哭ともつかないような感情だけのメッセージが送られてくる。
私は専門家でないので大きなことは言えないけれど、そのストーカーはマイナスの反応でも反応をもらえるだけでも嬉しいという心境・・・下手をすればそういう性格なのでしょう。
どんな反応でももらえれば嬉しいから、相手の嫌がること、しんどいことも平気で行い続ける。
どんな反応でも欲しいから、もらえるまで何回でも何十回でも行い続ける。
終着点はストーカーが満足するか飽きるかでもしてその手を止めるしかない。
そんな不条理な話があるだろうか。
しかもストーカーはそうなるどころかますます肥大していく。
御しきれるとおもったのか、組み伏せられると思ったのか。
連絡は苛烈に、さらに数も増えていく。
最後のやすらぎだった仮想現実まで侵攻された
「―ということがあったんです、変な話をしてすいません」
Aさんはひとしきり話した後で私に謝る。
Aさん、何一つ悪くないのに。
いきなりのこの話を手放しに全部信じるわけではないけれど、ただ事ではないことが起きているというのはなんとなく察した。
「ゲームをしてるときだけは色々やることもあるし、夢中になれるから気が楽になれたんです」
なれた とAさんは過去形で話した。
「・・・ゲームでもなんかあったの?」
「・・・はい」
ゲームのイベントで一緒になった相手がストーカーになってる以上、その可能性は高い。
けれど相手は匿名でつきまといをしているため、もしゲーム内で人との付き合いのあるメインアカウントで付きまといをすれば向こうとしては不都合・・・それを恐れてゲーム内で手出しはしてこないんじゃないかと聞きながら思っていた。
(ゲーム上の付き合いの中でターゲットを見つけ匿名でつきまとっているのだから、言い方を変えれば自分の立場は守りたいという考えなのだろう)
「・・・いるんです、そこに」
「え」
みればそこに、レベルも上がり切ってない、明らかに課金アイテムを使ってレベルを上げました風情のプレイヤーキャラ。
今私が居るエリアはそのゲームである程度シナリオを進めなければ立ち入れない街エリア。
つまりそいつは彼女に付きまといたいために別キャラを用意してきたのだ。
「・・・コイツ、何か言ってきてる?」
「個人チャットで『今日は返事遅かったんだね』って・・・」
その直後、感情表現コマンドで「だきしめる」を数回連打してそいつはその場から去っていった。
「困りますよねぇ」
と、Aさんはどこか他人事で。
他人事だと思わなければ、もしかしたらやっていられなかったのかもしれない。
大ごとになっている・・・私は乗り掛かった舟の大きさに情けない話ビビっていました。
でも、そのままにはしておけません。
次回は本格的に私が話に首を突っ込みます。
後半はコチラ
【後半】VCとMMOが繋ぐのは仲間とか絆だけじゃない~ネットストーカーの話~
※この記事はご本人に了承をいただいてまとめていますが、多少のフェイクを入れています。
何が言いたいかって?
ストーカー ダメ 絶対!